要約筆記の年収や収入の実態を公開!副業としてはどうなの?

要約筆記の年収・収入の実態を徹底解説|副業として成り立つのかも詳しく紹介

要約筆記の年収や収入の実態を公開!副業としてはどうなの?

要約筆記は、聴覚障害のある方に情報を届ける大切な支援であり、やりがいのある仕事です。

一方で、「実際の収入はどれくらいなの?」「副業として成り立つの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、要約筆記者の年収や報酬の仕組み、自治体による違い、そして副業としての現実的な働き方まで、実体験を交えながらわかりやすく解説します。

これから要約筆記を始めたい方や、収入面を知りたい方に役立つ内容です。

要約筆記者の年収・収入の基本

要約筆記とは?仕事内容と役割

要約筆記とは、話し手の話の内容をつかみ、それを文字にして伝える、聴覚障害者のためコミュニケーションの保障です。1960年代に考案され、現在は手話通訳と同様に福祉サービスとして行われています。

引用:全国要約筆記問題研究会(全要研)

要約筆記者の主な役割は、講演・会議・授業・面談など、さまざまな場面で「聞こえない人に情報を届けること」。

話の要点を瞬時に整理し、読みやすい文章にして表示するため、高い集中力と判断力が求められます。

要約筆記には、手書きとパソコン要約筆記の2種類があり、状況に応じて使い分けられます。

どちらも“その場の情報をリアルタイムで伝える”という重要な役割を担っています。

企業勤務と個人活動で収入が異なる理由

要約筆記者の年収は、企業に所属して働く場合と、個人として活動する場合で大きく異なります。

さらに、登録している自治体によっても報酬体系が異なるため、収入には幅があります。

また、要約筆記者か要約筆記奉仕員かによっても報酬が異なります。後述します。

自治体によって報酬が大きく異なる理由

「障害者総合支援法の地域生活支援事業は国の裁量的経費である補助金事業なので、一定額が超えた分については都道府県・市町村等の自治体が負担しなければならない。」ということです。

つまり、財政が多い自治体と少ない自治体で差があるからです。

要約筆記事業は、障害者総合支援法の地域生活支援事業になっています。

こちらのサイトは、厚生労働省の「意思疎通支援」の概要です。

意思疎通支援について紹介しています。…

要約筆記者の年収はどれくらい?

年収は数万円〜数百万円まで幅がある

年収が300万〜500万円という情報もあります。

これは企業に所属して要約筆記を専門職として行っている場合、または個人でも報酬が高く派遣回数の多い自治体で活動しているケースと考えられます。

実際には、個人で登録して活動している要約筆記者が多く、ここまで高い収入に達することはあまりないのが現状です。

要約筆記の報酬の仕組み

報酬は源泉徴収の対象外である理由

要約筆記の報酬は源泉徴収の対象外となります。これは手話通訳も同様です。

詳細については、国税庁のサイトをご覧ください。

要約筆記の報酬は、源泉徴収の対象となる通訳、速記等の所得税法第204条第1項各号に掲げる報酬・料金のいずれにも該当しませんので、源泉徴収をする必要はありません。

(注) 要約筆記等を行う者に対する報酬が、雇用契約等に基づいて支払われる場合には、給与所得として源泉徴収を要することとなります。

引用:要約筆記の報酬|国税庁

本業を持ちながら、副業として要約筆記に取り組んでいる人も多くいます。

その場合、要約筆記の報酬が源泉徴収の対象外である点は、手取りが分かりやすく、続けやすいポイントといえます。

私が登録している自治体の収入実例

令和4年度の年間収入

令和4年度の収入合計は、26、767円です。

私の自治体では、自宅での前ロール作成時間、自宅から派遣会場までの移動時間、会場での打ち合わせ時間や準備時間も活動時間に含まれます。

要約筆記奉仕員と要約筆記者の報酬の違い

私が登録している自治体では、「要約筆記奉仕員」と「要約筆記者」で報酬が異なります。

年に1回開催されている「要約筆記者認定試験」に合格すると、「要約筆記者」となります。

不合格でも「要約筆記奉仕員」として活動出来ます。

要約筆記奉仕員(時給1,000円)

令和4年度は派遣依頼が22回あり、そのうち7回に参加しました。 その結果、年間の報酬は合計26,767円でした。

1回あたりの報酬は 3,824円 で、 もし22回すべてに参加した場合は 84,128円 になります。

要約筆記者(時給1,500円)

同じ活動時間(7回)で計算すると、 年間の報酬は39,100円 となります。

1回あたりの報酬は 5,585円 で、 22回すべて活動した場合は 122,870円 です。

 
同じ活動をするなら要約筆記者のほうがいいですよね。
要約筆記の年収(報酬の1年間の合計)は、26,767円で、要約筆記だけで生活出来るような金額ではありません。
あくまでも福祉事業の一つで副業と考え、やりがいをもって活動しています。

報酬が高い自治体の例

東京都の報酬例(東京手話通訳等派遣センター)

「東京手話通訳等派遣センター」について調べてみました。

報酬は「1時間まで6,500円、以後1時間ごとに4,000円を加算」ということで、私が登録している自治体よりも4倍以上も多いです。

仮に派遣7回で、活動時間が4時間の場合、年収で129,500円。22回の派遣で、407、000円になります。

変更されている場合もありますので、詳細については直接お問い合わせください。

東京手話通訳等派遣センター

東京手話通訳等派遣センターは、手話通訳、要約筆記者の派遣、養成講習会をはじめ、聴覚障害者の暮らしをサポートするさまざまな…

横浜市(横浜ラポール)の報酬例

報酬や交通費は、主催者が通訳者個人に直接支払うものとされています。

要約筆記者1人あたりの報酬額

時間帯手書き通訳パソコン通訳
1時間以下4,992円5,492円
1時間超過~1時間30分以下5,824円6,324円
1時間30分超過~2時間以下6,656円7,156円
2時間超過~2時間30分以下7,488円7,988円
2時間30分超過~3時間以下8,320円8,820円
3時間超過~3時間30分以下9,152円9,652円
3時間30分超過~4時間以下9,984円10,484円
報酬の対象時間は、通訳者を拘束した時間(集合時間から終了時間まで。 打ち合わせ時間も含む)

変更されている場合もあります。詳細については直接お問い合わせください。

派遣が活発な自治体があったり、ほとんど活動していない自治体もあり様々です。

要約筆記は副業として成り立つのか

収入面では生活は難しいが、やりがいは大きい

要約筆記は、個人として活動する場合、収入面で生活を支えるのは難しいですが、聴覚障害者に情報を届けるという意義深いやりがいがあります。

年齢制限がなく、生涯続けられる社会貢献の仕事

また、年齢制限がないため、生涯にわたって社会貢献できる仕事であり、その価値は金銭には代えられないものです。

 
要約筆記は、やりがいがありますよ!

要約筆記者になるには

要約筆記者になるためには、最初に「要約筆記者養成講座」を受講します。

その後、「全国統一要約筆記者認定試験」に合格すると、要約筆記者となります。

試験に不合格でも、養成講座を修了すれば自治体に登録して、要約筆記奉仕員として活動できます。

詳細については、こちらのサイトをご覧ください。

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まとめ:要約筆記の年収・収入の実態

要約筆記の収入は、登録する自治体や活動回数によって大きく異なり、1時間あたり1,000円〜6,500円と幅があります。

年収も数万円から数百万円までさまざまです。

生活を支えるほどの収入にはなりにくいものの、聴覚障害者の情報保障に貢献できる意義深い仕事であり、副業として続けやすい点が魅力です。

報酬の仕組みや自治体ごとの違いを理解したうえで、自分に合ったスタイルで活動していくことが大切です。

 
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